心臓病(心臓の病気)

心臓の働き・役割について

心臓の働き・役割について
心臓には全身に血液を送り出すポンプの役割があります。1日数十万回収縮し、酸素や栄養素を全身へ届け、老廃物を回収します。
心臓は4つの部屋で構成され、右側は酸素の少ない血液を肺へ、左側は酸素を含んだ血液を体全体へ送り出す役割を果たしています。心臓の拍動は電気信号で制御され、規則正しいリズムで効率的に血液を循環させています。

心臓に異常があるとどうなる?

心臓に異常があると全身の血液循環に支障が出て、息切れや疲労感が生じ、足や腹部にむくみが出ることなどがあります。場合によっては胸の痛みや圧迫感、動悸やめまい、失神することもあります。酸素不足で顔色が悪くなったり、唇や爪が青紫色になったりすることもあります。
これらの症状がある場合は、できるだけ早く大阪市の鶴橋駅前よしかわ内科へご相談ください。心臓の異常は早期発見と適切な治療が何より大切です。

心臓病の種類と特徴

虚血性心疾患
(狭心症・心筋梗塞)

心臓の筋肉に血液を供給する冠動脈が狭くなったり詰まったりして、心筋が酸素不足になる病気です。胸痛や圧迫感が特徴的な症状で、狭心症や心筋梗塞がこれにあたり、特に心筋梗塞は命に関わる重篤な病気です。

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心臓弁膜症

心臓の弁に障害が生じる病気です。弁が十分に開かない「狭窄」や、きちんと閉じない「逆流」が起こります。進行すると息切れや疲労感、むくみなどの症状が現れます。

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不整脈

心臓の電気的な活動に異常が生じ、脈が速くなったり遅くなったり、不規則になったりする状態です。動悸やめまい、胸部の不快感などを覚えることがあります。

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心不全

心臓の機能が低下し、身体が必要とする血液量を送り出せなくなった状態です。様々な心臓病の最終段階として現れることが多く、息切れや疲労感、むくみなどの症状が特徴です。

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心臓病の症状と特徴

心臓病の症状は労作時や安静時の息切れ、動悸や胸痛、疲労感などが代表的です。夜間に息苦しくて目が覚める、横になると呼吸が苦しい、足のむくみなども特徴的です。
症状の現れ方は個人差があり、高齢者では非典型的な症状を示すこともあります。

心臓病の代表的な症状

心臓病の症状と特徴
  • 胸痛
  • 動悸・息切れ
  • むくみ(浮腫)

胸痛

胸痛は心臓病の代表的な症状です。痛みの感じ方は圧迫感や締め付け感、焼けるような感覚など様々です。
痛みは胸の中心や左側に現れることが多く、腕や顎、背中に放散することもあります。安静にすると和らぐ痛みと、持続する強い痛みなどがあります。

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動悸・息切れ

動悸は心臓が激しく鼓動する感覚で、脈が速くなったり、乱れたりするなどの感覚があります。息切れは通常の活動でも息苦しさを感じる状態で、心不全の主な症状として現れます。

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むくみ(浮腫)

むくみは体内に余分な水分が溜まる状態で、心不全で見られることが多いです。初期には足首や足の甲がむくみ、進行すると脚全体や腹部にもむくみが現れて体重の急増を伴います。

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心臓病を予防・
悪化させないための生活習慣

心臓病は生活習慣と密接に関係しています。日常生活での小さな心がけが、心臓病の予防や進行の抑制に大きな効果をもたらします。早期から予防に取り組むことで健康な心臓を長く維持できます。
また、すでに心臓病と診断された方も、これらの生活習慣の改善によって症状の軽減や合併症の予防が可能です。

健康的な食事

塩分と脂肪の摂取を控えめにし、野菜や果物、魚などを積極的に取り入れましょう。特に脂肪分が多い食品は心臓に負担をかけます。食事は腹八分目を心がけ、アルコールも適量にとどめることが大切です

適度な運動

ウォーキングや水泳などの有酸素運動を行うと良いでしょう。いきなり激しい運動を始めるのではなく、徐々に強度を上げていくことが大切です。
日常生活でもエレベーターの代わりに階段を使うなど、小さな活動量の増加も効果的です。

禁煙

喫煙は心臓病のリスクを高めます。タバコに含まれる有害物質は血管を傷つけ、動脈硬化を促進します。受動喫煙も同様のリスクがあるため、喫煙環境を避けることも重要です。
禁煙が難しい場合は、禁煙外来への相談も検討しましょう。当院でも禁煙外来を行っておりますので、一度ご相談ください。

適正体重の維持

肥満のなかでもお腹周りの脂肪は心臓への負担を増やし、高血圧や糖尿病など他の危険因子も悪化させます。急激なダイエットよりも、バランスの良い食事と適度な運動による緩やかな減量が理想的です。出来れば毎日体重計測の体重の増減を自己管理されることお勧めいたします。

ストレス管理

慢性的なストレスは血圧の上昇や不健康な生活習慣の原因となり、心臓に悪影響を与えます。十分な睡眠や趣味の時間、適度な休息を取り入れるとともに、ヨガや深呼吸などのリラクゼーション法を実践してみましょう。

定期的な健康診断

高血圧や脂質異常症、糖尿病などは自覚症状がないまま心臓に負担をかけ続けます。定期的な健康診断で早期発見し、必要に応じて適切な治療を受けることが重要です。

受診時に伝えてほしい
症状やポイント

心臓病を予防・悪化させないための生活習慣

  • 胸の痛みの場所や性質、持続時間、痛みが起こる状況について
  • どのような状況で動悸がするか、持続時間、脈が速い・遅い・飛ぶ・不規則などの感覚があるか?
  • どのような活動で息切れを感じるか、以前と比べて運動能力が落ちていないか?
  • むくみの場所や程度、時間帯による変化や体重の急な増加があるか?
  • めまいや失神の頻度や状況、完全に意識を失ったか、怪我をしなかったか?
  • 夜間の息苦しさで目が覚めることがあるか?
  • 食事や運動、ストレスや喫煙、飲酒などの生活習慣の変化について
  • 服用中の薬やサプリメントなどの名前と用量について
  • 近親者に心臓病や突然死、若年で心臓の発作を起こした人がいるか?
  • 疲れやすさや食欲不振、不眠など一般的な体調の変化があるか?

心臓の状態を正確に診断するには、患者さんからの情報が非常に重要です。受診の際には以上のような点についてくわしくお伝えください。

ご家族と受診するメリット

診察にはできるだけご家族と一緒にお越しください。患者さん自身が気づかない症状変化をご家族が観察していることが多く、診断の助けとなります。
また、緊急時の対応方法や薬の正しい使い方をご家族にも知っていただくことで、不測の事態にも適切に対処できます。

心臓病の食事療法はご家族全体の健康にもつながるため、食生活の見直しもしやすくなります。不安なことや疑問点は、患者さんとご家族で一緒に相談していただければ、より安心して治療に取り組めます。