禁煙外来

健康のために、
禁煙を始めませんか?

健康のために、禁煙を始めませんか 喫煙は、肺がんをはじめとする様々な病気のリスクを高めます。禁煙を考えていても、ニコチンに依存しているために自力での禁煙が難しいと感じている方は少なくありません。そのような方のために、大阪市の鶴橋駅前よしかわ内科では禁煙外来を設けています。

禁煙外来について

禁煙外来では医師による診察と指導のもと、計画的に禁煙を進めていきます。ニコチン依存症は保険診療の対象です。当院の禁煙外来では、患者さんの喫煙状況や依存度に合わせた治療計画によって禁煙をサポートします。

自力禁煙の成功率は?
禁煙外来との違い

自力での禁煙に挑戦する方は多いものの、成功率は低いことが研究で示されています。これはニコチン依存症が「意志
の弱さ」ではなく、脳内の神経伝達物質に関わる依存状態であるためです。
禁煙外来では医学的根拠に基づいた禁煙補助薬の使用や、離脱症状への対処法の指導を受けることで、自力での禁
煙よりも高い割合で禁煙が成功できます。(薬物療法による成功率は自力禁煙-の4-6倍高く、約60-80%程度の成功率)

当院の禁煙外来の治療

現在、チャンピックスは製造中止となっているため、当院の禁煙外来ではニコチンパッチ(ニコチネルTTS)を用いた治療を行っております。

ニコチンパッチ
(ニコチネルTTS)

ニコチンパッチ(ニコチネルTTS) ニコチンパッチは皮膚に貼ることでニコチンを少量ずつ体内に補給し、禁煙時の離脱症状を和らげる治療方法です。喫煙本数や依存度に合わせて適切な用量から開始し、徐々に減量していきます。

3タイプ

  • ニコチネルTTS10:1日あたり17.5mgのニコチンを含有し、24時間貼付します
  • ニコチネルTTS20:1日あたり35mgのニコチンを含有し24時間貼付します
  • ニコチネルTTS30:1日あたり52.5mgのニコチンを含有し24時間貼付します

禁煙外来の流れ

禁煙外来の流れ禁煙外来は初回診察から始まり、定期的な通院を通じて段階的に禁煙を進めていきます。
当院では患者さんの状態に合わせた治療計画を立てています。

【禁煙外来1回目:初回診察】

初回診察ではまず問診票にご記入いただき、喫煙歴や1日の喫煙本数、これまでの禁煙経験などについて詳しくお聞きします。
また、ニコチン依存症の診断のためにニコチン依存症テスト(TDS)を実施します。これらの検査結果をもとに適切な禁煙補助薬や治療方針を決定します。

ニコチン依存症テスト(TDS)

ニコチン依存症テストは禁煙治療について判断するためのツールです。質問内容はニコチン依存の身体的または心理的症状に関するもので、客観的にニコチン依存の程度を評価することができます。

    はい1点 いいえ0点
問1 自分が吸うつもりよりも、ずっと多くタバコを吸ってしまうことがありましたか?    
問2 禁煙や本数を減らそうと試みて、できなかったことがありましたか。    
問3 禁煙したり、本数を減らそうとした時に、タバコが欲しくてたまらなくなることがありましたか?    
問4 禁煙したり、本数を減らした時に、次のどれかがありましたか?(イライラ、神経質、落ち着かない、集中しにくい、憂うつ、頭痛、眠気、胃のむかつき、脈が遅い、手のふるえ、食欲または体重増加)    
問5 問4でうかがった症状をなくすために、またタバコを吸い始めることがありましたか?    
問6 重い病気にかかった時に、タバコは良くないとわかっているのに吸うことがありましたか?    
問7 タバコのために自分に健康問題が起きているとわかっていても、吸うことがありましたか?    
問8 タバコのために自分に精神的問題が起きているとわかっていても、吸うことがありましたか?    
問9 自分はタバコに依存していると感じることがありましたか?    
問10 タバコが吸えないような仕事や、つきあいを避けることが何度かありましたか?    

2回目・3回目・4回目の来院

禁煙外来では初回診察後、2回目、3回目、4回目、5回目と来院していただき、禁煙の進捗状況を確認します。
それぞれの来院では禁煙状況の確認や体調の変化、薬の副作用の有無などを詳しく診察し、必要に応じて治療内容を調整していきます。

2回目

2回目の診察では、禁煙開始後の体調や離脱症状について詳しくお聞きします。禁煙補助薬による副作用がないか確認し、必要に応じて用量の調整を行います。

3回目

3回目の診察では、禁煙継続状況を確認し、体重変化や禁煙によるプラスの変化についても評価します。困難を感じている場合は原因を特定し、対策を一緒に考えていきます。

4回目

4回目の診察の時点で多くの方の離脱症状は軽減していますが、喫煙習慣の心理的依存が残っていることもあります。ストレス対処法や生活習慣の改善について話し合い、禁煙を長期的に維持するための戦略を立てていきます。

これらの定期的な来院を通じて、患者さんの禁煙プロセスを細かく見守り、個々の状況に合わせたサポートを提供していきます。

最終診療5回目来院

禁煙開始から5回目の診察では、これまでの禁煙治療の成果を総合的に評価し、今後の禁煙継続について話し合います。
5回目の診察では主に以下のことを行います。

  1. 禁煙の達成状況の確認と評価
  2. 呼気一酸化炭素濃度の最終測定
  3. 体重や血圧など身体状態の変化の確認
  4. 禁煙による健康改善効果の説明
  5. 今後の禁煙継続のためのアドバイス

など

最終診察で禁煙が確認できれば、禁煙治療は成功となります。万が一、途中で再喫煙してしまった場合でも、その理由や状況を一緒に振り返り、次回の禁煙に向けての対策を考えていきます。

禁煙外来は保険適用?
条件や費用を解説

禁煙外来は一定の条件を満たせば、健康保険が適用され、自己負担額を抑えて受診することができます。
保険適用を受けるには、①1日の喫煙本数×喫煙年数が200以上(ブリンクマン指数)、②すぐに禁煙する意思がある、③禁煙治療を過去1年以内に受けていない、④ニコチン依存症の診断基準を満たす、などの条件があります。
保険適用時の自己負担額は約3ヶ月間の治療で8,000〜20,000円程度(3割負担の場合)となり、自費診療と比べて経済的な負担を軽減できます。

当院では保険適用の禁煙治療を行っておりますので、お気軽にご相談ください。

禁煙時のイライラ・頭痛・眠気…離脱症状の乗り切り方

禁煙を始めると、ニコチン離脱症状として様々な不快な症状が現れることがあります。離脱症状は禁煙の難しさの主な原因ですが、適切な対処法を知っておくことで乗り切ることができます。

タバコが吸いたい

  • 深呼吸をして、その欲求が通常3~5分で過ぎ去ることを意識しましょう
  • 水や無糖の飲み物をゆっくり飲むことで、一時的な欲求を抑えられることがあります
  • 歯ブラシや口内洗浄液で口をすっきりさせると、喫煙欲求が和らぐことがあります
  • 手を使う作業(編み物、パズル、指を動かすおもちゃなど)に集中しましょう
  • タバコを吸いたくなったら「禁煙アプリ」を開き、禁煙の進捗を確認しましょう
  • 喫煙習慣と結びついた状況(コーヒーを飲む、食後など)を、一時的に変更してみましょう
  • 禁煙補助薬を医師の指示通りに使用しましょう
  • など

イライラしたり集中力が
低下したりする

  • 深呼吸やストレッチなど、リラックスできる簡単な運動を取り入れましょう
  • 趣味や好きな活動に時間を使い、気分転換をしましょう
  • カフェインの摂取量を減らしましょう。コーヒーやお茶に含まれるカフェインは神経を刺激し、イライラ感を悪化させることがあります
  • 周囲の人にあなたが禁煙中であることを伝え、理解と協力を求めましょう
  • 水分をたくさん摂ることで、イライラ感が和らぐことがあります
  • 適度な運動は気分を改善します
  • など

不眠・睡眠障害

  • 就寝前のルーティンを作り、同じ時間に寝るように心がけましょう
  • 寝室を快適な温度と暗さに保ちましょう
  • など

食欲増加・体重増加

  • 低カロリーの野菜や果物を間食として用意しておきましょう
  • 規則正しい食事時間を維持し、小分けにして食べるようにしましょう
  • 水分をたくさん摂取して満腹感を得るようにしましょう
  • など

便秘・消化器系の不調

  • 食物繊維が豊富な食品を積極的に摂りましょう
  • 水分を十分に摂取しましょう
  • 適度な運動は腸の働きを促進します
  • など