- 急な体重増加・お腹の張りで
お困りの方へ - 急な体重増加・お腹の張りを伴う病気
- 急な体重増加・お腹の張りの原因
- 急な体重増加・お腹の張る時の検査
- 急な体重増加やお腹の張りを感じたら、
早めに当院へご相談ください
急な体重増加・お腹の張りで
お困りの方へ
お腹が張って苦しい、胃がもたれるような重苦しさを感じる状態を「腹部膨満感」と言います。食事の影響などによる一時的なものであることが多いですが、時に何らかの病気の症状として現れることもあるので注意が必要です。
特に注意が必要なのは、原因がはっきりしないお腹の張りや、息苦しさを伴うほどの強い腹部膨満感、むくみや尿量減少といった症状が同時に現れる場合です。体に何らかの異常が生じている可能性がありますので、早めに医師に相談することをおすすめします。
体重の急激な増加についても同様です。暴飲暴食、代謝異常、体内の水分貯留、薬の影響、心臓や血管の疾患など、様々な要因が考えられます。急に体重が増えた場合、健康状態が急速に悪化する恐れや、何らかの病気が隠れている可能性もあるため、大阪市の鶴橋駅前よしかわ内科へお早めにご相談ください。
急な体重増加・
お腹の張りを伴う病気
急な体重増加やお腹の張りといった症状は、単なる一時的な不調ではなく、心臓や肺、消化管に起きている重大な病気のサインであることがあります。代表的なものとしては以下が挙げられます。
心不全
心不全は、心臓のポンプ機能が低下し、体全体に十分な血液を送り出せなくなる状態です。初期は軽い症状でも、進行するとむくみや息切れが悪化し、最終的には生命に関わる危険な状態になることもあります。
心臓機能の低下により、血液が全身に行き渡らなくなったり、肺に血液がうっ滞したりして、様々な症状が現れます。心不全は様々な心臓病が原因となる場合が多いですが、そのほかの疾患が引き金になることもあります。
その他にこんな症状は
ありませんか?
心不全では心臓の機能自体も徐々に低下しますので、体全体への血液循環が悪くなり、酸素や栄養素が十分に行き渡らなくなります。その結果、少し階段を上り下りしたり、坂道を歩くだけでも息切れや疲労感を感じるようになります。
また、腎臓への血流が減少することで尿量が減り、余分な水分が体内に蓄積されます。これにより、短期間での体重増加や足のむくみ(特に足の甲やすね)が見られるようになります。さらに症状が進行すると、お腹の張り(腹水)や起坐呼吸(横になると呼吸が苦しくなり、座っていると楽になる状態)などが現れることもあります。
心不全の初期症状としては足のむくみや息切れが多く見られますので、これらの症状に心当たりがある方は、お早めに当院へご相談ください。
心筋症
心筋症は心臓の筋肉(心筋)に異常が生じ、心臓のポンプ機能が低下する病気です。心筋の厚みや弾力性の変化により血液循環が悪くなり、体内に水分が溜まって体重増加やむくみが起こります。特に足や顔の浮腫、お腹の張り(腹水)が特徴的な症状です。
また、十分な血液が全身に行き渡らないため、息切れや疲労感も現れます。動悸やむくみ、体重増加が続く場合は早めに受診しましょう。
肺高血圧症
肺高血圧症は肺の血管内圧が異常に高まる病気で、心臓から肺への血液循環に大きな負荷がかかります。これにより右心室がダメージを受け、やがて心不全を引き起こします。進行すると体内に水分が溜まり、体重増加、むくみ、お腹の張り(腹水)などの症状が現れます。
また肺への血流低下により酸素供給が減少し、息切れや倦怠感も強くなります。進行すると命に関わる可能性もあるため、早期発見が重要です。
急な体重増加・お腹の張りの原因
体重増加の主な原因
カロリー過多
食べ過ぎによるカロリー摂取量の増加は、体重増加の原因として特に多いものの1つです。特に暴飲暴食や高カロリー食品の過剰摂取が続くと、体が消費できる以上のエネルギーが蓄積され、短期間でも体重が増えてしまいます。病気ではありませんが、健康上は好ましい状態ではありません。
体内の水分バランスの乱れ
体内の水分バランスが崩れて水が溜まると、急激な体重増加を引き起こすことがあります。ホルモンバランスの変化、心臓や腎臓の機能低下、薬の副作用などにより、体内に余分な水分が蓄積されると、むくみとともに体重が増加します。特に朝と夜で体重の差が大きい場合は、水分バランスが乱れている可能性があります。
ホルモンバランスの乱れ
副腎皮質ホルモンの過剰分泌、甲状腺機能低下症、インスリン抵抗性の増加など、ホルモンバランスの変化が体重増加の原因となることがあります。ホルモンバランスは代謝に影響を与えるため、同じ食事量でも太りやすい体質を作ってしまいます。
薬の副作用
抗うつ薬、抗精神病薬、ステロイド薬、一部の糖尿病治療薬などには、食欲増進や代謝変化などの副作用を持つものがあります。体重増加につながる可能性がありますので、薬の服用中に急に体重が増えた場合には、すぐに医師に相談しましょう。
妊娠
妊娠すると胎児の成長、羊水、胎盤、母体の血液量増加などにより体重は増えていきます。通常、妊娠中の適切な体重増加は健康的な妊娠経過のサインですが、急激な増加は妊娠中特有の病気(妊娠糖尿病、妊娠高血圧症候群)などのリスクを高めることもあります。定期的な妊婦検診でチェックしましょう。
お腹の張りの主な原因
便秘
便が腸内に長く滞留することで、便そのものの量が増えるとともに、腸内細菌による発酵でガスが発生し、お腹の張りを感じるようになります。便秘が続くと、排便時の痛みから便意を我慢してしまい、さらに状態が悪化する悪循環に陥ることもあります。
水分摂取や食物繊維の補給、適度な運動など、生活習慣の見直しが大切ですが、改善しない場合は医師に相談しましょう。
腸閉塞
腸閉塞は、腸の中で内容物の通過が妨げられ、食物やガス、便が先に進めなくなる状態です。腸の蠕動運動の低下、手術後の癒着、腫瘍などが原因となります。
嘔吐、激しい腹痛、強いお腹の張りといった症状が特徴で、放置すると腸の血流障害や穿孔などの重篤な合併症を引き起こす可能性があります。
過敏性腸症候群(IBS)
過敏性腸症候群は、腸の機能異常により腹痛や排便異常(下痢や便秘)が慢性的に続く状態です。検査では消化管の器質的な異常は見つからないものの、おならの増加やお腹の張りといった症状も現れます。ストレスや精神的緊張が発症や悪化に関係していると考えられています。
呑気症
呑気症は、無意識のうちに大量の空気を飲み込んでしまう病気です。食事中や緊張時に唾液と一緒に空気を飲み込むことで、消化管内に空気が溜まり、お腹の張りやゲップ、おならが増えます。
ゆっくり食べる、よく噛む、会話しながら食べないなどの食習慣の改善で症状が軽減することがあります。
逆流性食道炎
逆流性食道炎は、胃酸や胃内容物が食道に逆流して粘膜に炎症を起こす病気です。主な症状は胸やけやみぞおちの痛みですが、お腹の張り、呑酸(酸味が口の中に上がってくる)、ゲップの増加なども見られます。
症状を繰り返すことが多く、長期間放置すると食道の粘膜が変化するバレット食道を発症し、食道がんにつながるリスクもあります。
感染症(急性胃腸炎など)
ウイルスや細菌による消化管の感染症は、胃腸の粘膜に急性の炎症(急性胃腸炎)を引き起こします。主な症状として腹痛、下痢、吐き気・嘔吐が現れ、お腹の張り、発熱、食欲不振を伴うこともあります。
多くは自然に回復しますが、症状が強い場合やご高齢の方、小さなお子さん、基礎疾患のある方は早めの受診をおすすめします。
機能性ディスペプシア(FD)
機能性ディスペプシアは、胃の不調があるにもかかわらず、内視鏡検査などで明らかな異常が見つからない状態です。みぞおちの痛みや不快感、胃もたれ、早期満腹感(少量の食事でも満腹になる)、お腹の張りなどの症状が特徴です。
ストレスや疲労、胃の運動機能障害、ピロリ菌感染などが関連していると考えられています。
腫瘍(がん)
腹部の腫瘍、特に消化器系のがん(胃がん、大腸がん、すい臓がんなど)や、女性の生殖器系腫瘍(卵巣腫瘍、子宮筋腫など)が大きくなると、お腹の張りを感じるようになることがあります。
腫瘍自体による圧迫感だけでなく、腹水や腸閉塞などの合併症によっても症状が現れます。
上腸間膜動脈症候群
上腸間膜動脈症候群は、十二指腸が上腸間膜動脈と大動脈の間で圧迫される状態です。通常、この部分には脂肪組織がクッションの役割を果たしていますが、急激な体重減少によってこの脂肪が減少すると、十二指腸が圧迫されて、お腹の張り、食後の胃もたれ、腹痛などの症状が現れます。
仰向けで症状が悪化し、うつ伏せで軽減するのが特徴です。
急な体重増加・
お腹の張る時の検査
急な体重増加やお腹の張りの背後には、心不全やがんなど、命に関わる重篤な病気が隠れていることがあります。症状が見られる場合は、以下の検査を行って原因を特定します。
血液検査
炎症マーカー、肝機能、腎機能、電解質、ホルモン値などを調べます。
尿検査
尿中の成分から腎臓や尿路の異常の有無を調べます。
心電図・心エコー検査
心臓の機能や構造を評価します。
胸部X線検査
肺や心臓の状態を確認します。
腹部超音波検査(エコー検査)
臓器の状態や腹水の有無を確認します。
CT/MRI検査
CTでは放射線、MRIでは磁気の力を利用して体の断面画像を撮影します。
※MRI検査が必要と判断された場合は、当院より提携している医療機関をご紹介します。
内視鏡検査
消化管の直接観察が必要な場合に行います。
急な体重増加やお腹の張りを
感じたら、早めに当院へ
ご相談ください
お腹の張りや急激な体重増加でお悩みの方は、症状が軽いうちから医療機関に相談することをおすすめします。早期発見・早期治療が、重篤な状態への進行を防ぐ鍵となります。当院では丁寧な診察と適切な検査を通じて、患者さんの健康をサポートいたします。